森友学園問題、財務省は黒塗り文書で何を隠す

森友学園問題、財務省は黒塗り文書で何を隠す
 5月8日と9日の衆参予算委員会の集中審議で取り上げられるなど森友学園疑惑の追及が続いている。4月28日には民進党の森友学園問題解明プロジェクトチームが籠池泰典・前理事長のヒアリングを行ない、安倍晋三・昭恵夫妻の関与が改めて明らかになった。

 籠池氏は冒頭の説明で「平成25年9月に財務省に『安倍晋三記念小学校』として土地取得要望書を提出」と強調。安倍首相の名前を財務省の文書に明記したことが、国有地格安払下げの“追い風”となった可能性が浮き彫りになったのだ。

 この土地取得要望書について「財務省は黒塗りを外し、全て公表すべき」と主張するのは、川内博史・元衆院議員(民進党鹿児島第1区総支部代表)だ。国会議員時代にさまざまな問題を追及してきた川内氏は、現在も現職国会議員と連携して調査活動を継続。開示請求で財務省近畿財務局の文書(籠池氏が作成して提出)を出させた。

 タイトルは「未利用国有地等の取得等要望について」(平成25年9月2日接受)。A4判で約100ページだが、黒塗り部分がないのは9ページだけ。具体的内容が判読不能状態だった。川内氏はこう話す。

「ほとんど黒塗りですが、文書が存在していることが分かり、財務省が何かを隠そうとしていることが明らかにもなった。財務省理財局の担当者に、売買契約以前の書類の分量を聞くと、『ドッジファイル(パイプ式ファイル)で4冊から5冊分の文書があります』と答えました」

 川内氏開示の財務省の黒塗り文書と先の“籠池発言”を並べると、財務省が隠そうとしているのが「安倍晋三記念小学校」と記載した部分に違いないことがよく分かる。特に怪しいのが、「事業計画の概要 開設概要」「(事業実施)スケジュール表」「創立予算費・負債償還計画書」「寄附行為」。表題は読み取れるが、内容の大半が黒塗りだったからだ。たとえば、「開設概要」の「設立趣意書」(5~7ページ)は設立代表者の籠池理事長(当時)名以外はすべて黒塗り。「学則」も「寄附行為」に関するページも表題以外は読めなかった。

 誰もがこう疑うだろう。〈黒塗りとなった部分には「安倍晋三記念小学校」の名称と共に教育勅語の暗唱などの教育方針が「学則」に記載され、小学校名に盛り込んだ「安倍晋三(首相)」を前面に押し出す寄附金集めについて「寄附行為」のページに書かれているのではないか〉、と。

 財務省は「文書は廃棄、パソコンにデータは残っていない」と答弁しているが、文書は残っていた。

「重要文書を破棄したら文書管理規則で懲戒の対象になるし、証人喚問で籠池氏が暴露した安倍昭恵夫人付の谷査恵子氏のファクスだけが残っているはずはない。野党は『書類を出せ』『黒塗りを外せ』と徹底的に追及すべき」(川内氏)

【昭恵氏「主人に伝えます」】

 昭恵氏との14年3月の面談内容についても籠池氏は暴露した。場所は東京のホテルオークラで、安倍事務所の秘書も同伴。その席で昭恵氏は小学校建設運動について、次のように発言したという。

「昭恵夫人から『主人に伝えます』ということを言っていただき、さらには『何かすることはありますか?』とまで言っていただき、喜ばしかったことを記憶しています」

 すでに本誌では、昭恵氏が首相直結の“陳情窓口”であり、口癖が「夫に伝えます」であったと紹介したが、森友学園の建設でも、まさに同じ役割をしたことを籠池氏は明らかにしたのだ。

 安倍首相は、昭恵氏は「私人」、と妻の関与を否定するが、籠池氏の発言は、陳情を役所に伝える国会議員と同じ役割の公的人物であることを物語るものだ。両者の主張に大きな食い違いがある以上、昭恵氏の国会招致は疑惑解明に不可欠だ。

 財務省は徹底した文書黒塗りで、安倍夫妻称賛の森友学園(「安倍晋三記念小学校」)の実態を隠蔽し、妻の関与は明らかなのに認めようとしない安倍首相を支えている。野党の追及が期待される。

(横田一・ジャーナリスト、5月12日号)
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2017.08.15 | | コメント(0) | 未分類

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